CHIBA SUBARU

南柏店スタッフブログ

2019年5月28日

R1イヤーが…? キタ━(゚∀゚)━!!

こんにちは!定期的に点検にいらっしゃるお客様を見て、「もう半年が経ったのだな…」と、時の流れの速さをしみじみと最近特に感じている、南柏店のMです。

 

 

さて、この5月、元号が「平成」から「令和」に変わりました。つまり、今年は令和元年です。

ところで、近年の元号は頭文字のアルファベット1文字で略記されることが多々見受けられます。例えば、昭和33年は「S33年」、平成6年は「H6年」といったところですが、令和の頭文字はというと、「R」です。したがって令和元年は「R1年」…

 

ん?「R1」…?

 

そうです!今年はR1イヤーなのです!!
ということで、今回はスバル360の再来・R1について特集いたします!!

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(R1はトミカ化もされ、実車が発売されてから5か月後の2005年6月に発売された。ちなみに「税込378円」というのは消費税5%時代の金額で、税抜360円だった。懐かしい…。)

スバル・R1は、2005年から2010年にかけて販売された軽自動車です。当時の軽自動車といえば、シンプルな小型車(スバルでいうところの「R2」)とトールワゴン(スバルでいうところの「プレオ」・「ステラ」)を主流として各メーカーが競わせていましたが、そうした中でR1は独創的なクーペ形状を採用し、他車とは一線を画す、軽自動車の新たな選択肢として世に送り出されました。

 

2000年代初頭、SUBARU(当時は富士重工)の軽乗用車といえばトールワゴンの「プレオ」のみしかラインナップされておらず、SUBARUは軽自動車を購入する顧客層の高齢化・固定化に頭を悩ませていました。そうした状況を打開すべく開発されたのが「R1」と「R2」です(「R2」については来年にでもお伝えできれば、と思います)

R1は、①子供が成人するなどして巣立ってゆき、大きいクルマが必要なくなった夫婦(いわゆる「エンプティネスター」)、②若い独身者、③子供のいない夫婦の3タイプの人々をメインターゲットに据え、さらに、それらの人々に併有車があることを前提として、セカンドカーとして所有される想定の下に開発されました。

R1の商品企画を担当した西尾貞典氏(R1発売当時の肩書はプロジェクトゼネラルマネージャー)は、

・センスの良さを感じさせること

・機能の充実

・所有することに誇りと喜びがあるもの

・小さいことによる絶対的な価値。『賢さ』や寸法いっぱいにボディを膨らませない『いさぎよさ』

をコンセプトに掲げ、開発を主導してゆきました(2005、p.29)。

これらのコンセプトをカタチにした結果、「2+α」―2人乗り前提の一応の4人乗り―のスポーティな唯一無二のスペシャルティカーとなりました。以下に特筆すべき特徴を示します。

 

 

・ボディ・エクステリア

ボディは全長×全幅×全高の順に3285mm×1475mm×1510mmと、1998年から採用されている現行の軽自動車規格(3400mm以下×1480mm以下×2000mm以下)めいっぱい使わないコンパクトなものです。

ボディ形状にクーペタイプを採用したこと、そして、発売当時のテレビCMではスバル360と共演させ、「新てんとう虫」と銘打って宣伝していたことなどから、「スバル360のオマージュ」色を前面に押し出しながらも、あの所ジョージ氏もフェラーリ風のカスタムを施して所有したことがある(←気になった方は「フェラーリ足立区」でWeb検索してみて下さい!)など、「イタリア車のようだ」としばしば評されるほどに日本車離れしたオシャレなデザインを有しており、2005年度グッドデザイン賞を受賞しました(なにも日本車がオシャレでないとは言っていないのであしからず…)

それだけデザイン性が強い一台でありながら、「新環状力骨構造ボディ(しんかんじょうりょくほねこうぞうぼでぃ)」を採用するなどボディ強度・剛性も優れており、スバルがクルマ作りにおいて一貫して大事にしてきた安全性もしっかり確保されています。

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(フロントビュー。フロントグリルにはSUBARUの原点である航空機の翼をモチーフにした形状、通称「スプレッドウィングスグリル」を採用している。)

 

・インテリア

インテリアもデザイン性重視に仕上がっています。内装色はのツートンを基本としています(写真参照)。スポーティさが醸し出されてシャレています。また、メーカーオプションで本革巻きのステアリングホイールとシフトレバー、本革とアルカンターラを使用したシートを選択することもできました(ただし色は赤/黒)。

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(出典:https://autoc-one.jp/catalog/subaru/r1/grade/;jsessionid=3531E9ED6EB09932751E06C6719D2BC3。ちなみに内装色のカラーバリエーションは、廉価グレード「i」に採用された銀/黒のツートンと、シリーズ晩年の2009年11月に発売された特別仕様車「Premium Black Limited」の黒一色の設定があった。しかし、各グレードで内装色に選択肢はなく、たとえば、上位グレードの「S」の内装色に銀/黒のツートンを選ぶことや、逆に、下位グレードの「i」の内装色に赤/黒のツートンを選ぶことはできなかった。ただ、どうしても内装色を変えたいという場合は、別の色のインパネとパワーウィンドウスイッチ周りのパネル、シートにかぶせるカバーなどがメーカー純正オプションとして用意されており、それを使うことで変えることができた。)

内装色もR1の個性ですが、何よりもこのクルマを語るうえで欠かすことができないのが、トリッキーな収納です(わたくしがR1で最も好きなポイントはここです)。他車と同じ場所に収納を配置した場合、R1のコンパクトな車室では長さ・幅・奥行のいずれかに不足が生じてしまいます。そこで、車室内の予想外の場所に収納が設けられていて、しかも開け方も他車にはそうそうない方法を採用しています。詳細を記すことは防犯上の観点から差し控えますが、とにかく初見泣かせです。

 

・走行性能

2005年1月の発売当初は、自然吸気(以下、NA)直列4気筒DOHC16バルブのEN07型エンジンi-CVTトランスミッションを搭載した「R」グレードのみが設定されていました。足回りはスバル360以来スバルの軽自動車に脈々と受け継がれてきた4輪独立懸架式サスペンションを採用、そこに155/60R15のブリヂストン・ポテンザRE080(!)が新車装着されるという、豪華なものでした(4気筒エンジン・4輪独立懸架サス・ポテンザ…現行の軽自動車では考えられないコンピネーション…!)

「R」グレードに搭載されたEN07型NA直4DOHCエンジンは、最大54馬力を発生しながらもカタログ燃費24.5km/L(改良後。10・15モード、2WD車)を実現した、パワーと燃費を両立した優秀なユニットでした。

発売半年が経過した同年7月には、最大46馬力を発生するEN07型NA直4SOHCエンジンを搭載した廉価グレード「i」が加わり、さらにその4か月後には、EN07型NA直4DOHCエンジンに待望のスーパーチャージャーが搭載された上位グレード「S」が追加されました。「S」グレードは、スーパーチャージャーが搭載されたことにより、軽自動車の馬力自主規制上限の64馬力を発生可能となり、また、CVTに7速マニュアルモードが搭載されました。

 

 

以上がR1の主な特徴です。軽自動車として、いや、クルマとして唯一無二なものだとおわかりいただけたと思います。

 

これほどまでにスバルイズムが凝縮されたR1でしたが、5年・1代限りでラインナップから姿を消すこととなりました…。

ただ、発売当初から「わかってくれる人にわかってもらえればよい」旨を開発チームが公言していたこと、そして何よりも、2008年に「円高と国内需要の低下」を理由にSUBARUが軽自動車の自社生産撤退を発表したことなどから、R1は、軽自動車の自社生産終了を念頭に置いた、良く言えば「スバル軽の集大成 、悪く言えば「やけくそ的・スバル軽ファイナルエディション」として、星になる宿命を背負って生み出されたのかもしれないと、調べれば調べるほどに思えてきます(あくまでも私個人の見解です)

 

とはいえ、 「セカンドカーとして所有する前提の軽スペシャリティカー」を新機軸に据えた、開発チームの予想は的を射たものでした

現行の軽スペシャリティカーといえばスズキのアルトワークスやホンダのS660が挙げられますが、どちらもセカンドカーとして人気を集めているという記事を目にしたことがあります。

R1が軽スペシャリティカーの代表となることは叶いませんでしたが、実用性や経済性一辺倒になっていた軽自動車界隈に「愉しさ」という一石を投じ、その後の軽自動車の流れを変えた点で、開発チームの掲げた「R1によって軽自動車の新しい時代を拓きたい」という目標は大いに達成されたと言えましょう。

 

 

生まれたタイミングに恵まれなかった不遇の一台、R1。現在所有されている方には今後も大事に乗っていただけることを願ってやみません。

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(新旧てんとう虫の共演。発売当時のCMでは歌手の木村カエラさんがR1役の声優を務めていた。ちなみにこの写真では360が1/64スケール、R1が1/56スケールと異なるので、R1がかなり大きくなってしまっている。)

 (M)

[参考文献]

富士重工業株式会社(2009)『スバルR1 アクセサリーカタログ』(https://www.subaru.jp/accessory/catalog/pdf/R1_Acc_rc.pdf)

(2005)『モーターファン別冊 ニューモデル速報 第353弾!! スバルR1のすべて』三栄書房

「軽自動車とは | 軽自動車検査協会 本部」(https://www.keikenkyo.or.jp/information/information_000123.html#17309)

「スバル R1 写真・画像・内装写真 | 新車・中古車見積もりなら【MOTA】」(https://autoc-one.jp/catalog/subaru/r1/grade/;jsessionid=3531E9ED6EB09932751E06C6719D2BC3)

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