CHIBA SUBARU

南柏店スタッフブログ

2018年8月6日

夏休み自由研究~BRZと86はどこが違うのか~

<お知らせ>

誠に勝手ながら、千葉スバル自動車は8月7日(火)から15日(水)まで夏季休暇を頂きます。

夏季休暇中の緊急整備は、

スバルあんしんホットライン ☎0120-78-2215

へご連絡の程お願い申し上げます。

申し訳ございませんが、御理解のほど宜しくお願い申し上げます。

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(↑八王子にあるスバルの研修所「スバルアカデミー」で購入した瓦せんべい。9袋入りで、BRZ以外の車種が刻印されたものもある。)

 

さて、話は変わりまして、以前とあるお客様よりこのような質問を受けました。

 

―BRZと86って何が違うの?―

 

「BRZ」と「86」は、SUBARUとトヨタ自動車が共同開発したFR(前置きエンジン・後輪駆動)の軽量スポーツカーのことです。スバル版がBRZ、トヨタ版が86という、いわば姉妹車の関係にある2台なのですが、下の写真からもわかる通り瓜二つで、一目では違いがわかりません。

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【写真2:2016年のビッグマイナーチェンジ前の、通称前期型(のトミカ)。左がBRZ、右が86】

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【写真3:2016年のビッグマイナーチェンジ後の、通称後期型(のトミカ)。左がBRZ、右が86】

 

そこで、今日は86日ということもありますので、BRZ86の違いについて研究いたします!

なお、文章の分量がかなり長いので、結論だけ知りたい方は一番下までスクロールして、「まとめ」を読んでいただくことをおすすめします。

 

まず、外観の違いから見てみましょう。

前期型を比較して明らかに違うのは、フロントです。BRZは上方が広がっている六角形のグリルを有し、その上部が樹脂製のパネルで覆われているのに対し、86は下方が広がっている六角形のグリルを有しています(①-A)。また、開口部の左右横を見ると、BRZはフォグランプのみが配されているのに対し、86はフォグランプの上にウィンカーランプが配置されています(②-A)。さらに、よく見ると86のフロントバンパーのほうが形状が複雑であることがわかります(③-A)。

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その他、車体サイドミラー前の装飾が、BRZではサイドフィンプレートであるのに対し、86では「86」という文字をモチーフにしたガーニッシュになっている(④-A)など、比較的細かい差異が見られます。

一方、後期型では両者の違いが明らかになっています。BRZは前期型のデザインを踏襲しつつも、左右の開口部前に航空機の翼端板のような形状のパーツが付け加えられたり、フロントリップが強調されたりしているのに対し、86は開口部が口を「いー」と広げたような大型のものに変わり、両者で外観上の差別化が図られました(①-B)。また、前期型でウィンカーと同じ位置に収められていた86のフォグランプは、後期型では上方ヘッドランプ寄りに近付き、単独で配置されるようになりました(BRZは変更なし)(②-B)。

BRZ_86-005

それから、前期型では全く両者で異なっていた車体サイドミラー前の装飾は、両者ともサイドフィンプレートに一本化され(ただし、BRZのフィンは2本、86のフィンは1本)、86のガーニッシュはサイドフィンプレートの下に移設されました(④-B)。

BRZ_86-006

 

続いて、中身の違いを紹介します。

ところが、実を言うと、エンジンやサスペンション、トランスミッションなど、走行を司る部品は(標準ラインナップにおいては)全て共通です。

では、何が違うのでしょうか。

それは味付け―つまり、セッティングが両者で異なります

前期型では、サスペンションのばねレートが、BRZのほうが86に対して「フロントが約10%柔らかめ、リアが約8~9%堅め」に設定されていました。このサスペンションのセッティングの違いにより、「安定性」のBRZ、リアスライドやドリフトをさせやすいなどFR車ならではの楽しさを重視した「ザ・FRライトウェイトスポーツカー」の86といった、異なるキャラクターが与えられました。

ちなみに、BRZのサスペンションが安定性重視に設定されていることには、AWD(全輪駆動)とFF(前置きエンジン・前輪駆動)が大半を占める、スバル車のラインナップの特殊性を鑑みて、歴代スバル車を乗り継いできたお客様がBRZに乗り換えても違和感を感じないようにする、という理由があります。

前期型ではキャラクターが大きく異なった2台ですが、後期型では基本的な走行キャラクターはそのままに保ちつつも、かなり似た走行性能に収束しました。ビッグマイナーチェンジにより、走行性能を左右する機構に関する2台の違いは、ショックアブソーバーのセッティングと電動パワーステアリングの制御の2点のみになりました。その結果、BRZは安定感と操舵性がより高まり「しっかりとした」ものに86は「キビキビとした」操舵性と高い安定性を兼ね備えたものへ、走行キャラクターが正常進化しました。

その他、BRZのタコメーターは黒地に白色の数字であるのに対し、86は白地に銀色の数字が表示されているほか、上位グレード同士(BRZ「S」と86「GT “Limited”」)で比較した場合、BRZはステアリングホイールやシートなど随所に赤いステッチが施されている一方で、86はシートのサイド材等の内装色に黒・赤・タンの3色が設定されているなど、さまざまな違いがあります。

 

 

○まとめ

BRZと86の違いがおわかりいただけたでしょうか。両者の違いをまとめた表を作成したので以下に掲載いたします。

図1(↑見づらくて申し訳ありません。最悪、図・画像としてパソコンに保存して拡大してご覧ください。)

86は、「若者にも手が届きやすいFRスポーツカー」を標榜して世に送り出されました。「86」という名前も、1980年代に発売され若者に人気を集めたAE86型・カローラレビン/スプリンタートレノにあやかったものです。そういったこともあって当初は、ブンブン振り回したりしやすい「FRらしさ」「FRの楽しさ」を前面に出すセッティングになっていました。しかし、後期型ではうってかわって安定性が格段に増したといいます。そうした点から―私の推測の域を超えませんが―おそらく、前期型はメインターゲットに据えていた若者よりも、AE86で遊んでいた若者だった、今やお金と時間に余裕がある世代のほうが食いつきが良く、「安定性の大幅アップ」は彼らにメインターゲットを変えた改良の最適解だったと考えられます。

一方のBRZは、代々AWD車を乗り継いできたスバル車ユーザーが乗り換えても違和感を覚えさせないために、安定性重視の設定になっているのでした。また、内装も派手に飾るのではなく、随所に施された赤いステッチで、シンプルながらもレーシーさを醸し出しています。そうした点から、前期型の頃から大人びたクルマである、そして、「スバリストのためのFR入門車」である、といえるように思います。

 

ここまで長々と書き連ねてきましたが、やはり百聞は一見に如かず、乗り比べるのが一番です。己の感覚を研ぎ澄まして二人の違いを感じてみてはいかがでしょうか…。

 

 

<参考文献>

スバルBRZカタログ

鉄道日本社『自動車工学』2012年6月号

トヨタ86カタログ

「スバル・BRZ – Wikipedia」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%BBBRZ)

「トヨタ・86 – Wikipedia」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB86)

「トヨタ 86-スバルBRZ 比較試乗  河口まなぶ  トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO」(https://gazoo.com/impression/guide/161222.html)

「トヨタ86/スバルBRZ ディテール比較 | トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO 」(https://gazoo.com/article/guide/161224.html)

「トヨタ 86  価格・グレード  トヨタ自動車WEBサイト」(https://toyota.jp/86/grade/)

「トヨタ 86  カスタマイズカー  86“Racing”  トヨタ自動車WEBサイト」(https://toyota.jp/86/customize/racing/)

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